こんにちは、おはようございます、こんばんは、理系夫婦の夫たんたん(@rikeifufu_otto)です!
実は、私は天文の博士号を持っています。
博士: 「博士(はくし、はかせ)は、人類が保有する教育機関・体系の中で与えられる学位のうち最高位のものである(wikipedia)」
皆さんは、「博士」というとどういう印象を持ちますか?
頭がいい、勉強ができる、専門性がある、英語ができる、というような印象でしょうか?
それもと、頭でっかち、勉強しかできない、専門過ぎて他がダメ、カタカナばかり使ってうざい、という印象でしょうか?
就職難、給料低い、結婚できない、なんていう印象(操作?)もよく聞きます。
まず、最後の3点について、私の経験を基にして否定しておきます。
私の経験に基づく博士号持ちの人生
- 1部上場企業に難なく就職
- 給料は同期の学士卒に対して、1.4倍程度
- 超素晴らしい奥さんと結婚して、超かわいい2歳の娘と日々遊んでいる
へー
けっこういいじゃん!
今回は、まず私がなぜ博士課程に行こうと思ったか、を書いてみたいと思います。
今、博士に行こうかどうか迷っている方の少しでも参考になればと。
いつ決心したのか
まず、私が博士課程に行こうと思った時期ですが、はっきりとは覚えていません。
中学生の時には、すでに理科が好きで、研究がカッコいいって思っていました。
高校生の時には、もう学士、修士、博士と行くのが当然のように思い描いてたように思います。
今思い返すと、もしかしたら幼稚園の頃にはもう「博士になる」という意思のタネが植え付けられていたかもしれないです。
というのは、私の家族は父方、母方合わせて20人ほどいるのですが、誰も博士号を持っていません。
ただ、一人だけ親の知人に理学博士で、大学に勤めていた人がいました。
私は5,6歳の時にこの人に弟子入りの儀式をした覚えがあります。
博士課程に入る前の印象
上で述べたように「博士」が身近にいなかったので、高校、大学のときに考えていた博士課程の生活や活動は完全に想像でした。
大学生の時の、博士課程の印象
- 朝から晩まで研究室にいて、家にはほとんど帰らない
- 暗い研究室の端っこで、小さなライトを付けてペンを握っている
- なんか、カッコいい
大学を卒業して、学歴ロンダリングをして修士課程に入った後はどうだろうか。
この時には周りには博士号持ち、博士課程の学生が沢山いるので、参考になる姿がすぐ横にある。そんな時の印象が下記。
修士学生の時の、博士課程の印象
- 朝から晩まで研究室にいて、家にはほとんど帰らない(この印象は変わらず)
- コミュ力が超必要
- 海外出張が多めで、英語できなきゃ超ヤバイ
- 「才能よりも努力型」っていう人もいる
- 博士号なしじゃ国内外で研究は絶対無理
この時期になると真面目に博士課程に行った時のことを考えないといけなくなる。
もともと行くつもりで、修士に入学したので、考えるべきは下記でした。
博士課程進学直前の判断基点
- 自分の能力で博士号を取れるか
- 博士課程中の学費、生活費は大丈夫か
- 将来の就職、賃金は大丈夫か
修士の時には努力型の博士たちにも会っているので、1点目はクリア。
2点目は、幸いにも大学生の時に貯めたお金と、親からの援助、それに奨学金で何とかなる見積もりが立てられました。
3点目の将来については、実は「トップ大学のトップ学位を持つことになるんだから、問題ないっしょ」くらいにしか思ってませんでした。
ということで、予定通りに博士課程に進学しました。
結局のところ博士課程に行った理由と、メリット・デメリットは?
上のように小さい頃から、[博士」がカッコいいとかと思ってたがために、行くのが自分にとっては当然のよう思っていました。
博士課程に行った理由
- それまでの研究内容も面白かった。
- カッコいい
- 自分でも取れそう
- 将来役に立ちそう
- 行ける環境があった
大学に行くのと同じで、行くのが当然って感じが一番強かったと思います。
今思うと、博士課程に行って本当に良かったと思います。
博士課程に行って感じたメリット
- 今いる会社のグループでは、トップの知識と経験
- いつでもどこへでも飛びたてる
- 沢山の海外を経験でき、視野が広がった
- 学会発表も多く経験し、人前で話すのはだいぶ慣れた
- もちろん、専門知識もついた
- ニッチだが世界初をいくつも出せた
- 国内外のコネクションが格段に増えた
- 障壁を楽しめるようになった(博士号取得という壁がかなり大変だったから)
- 就職がすぐに決まった
- 街中でいきなり英語で話しかけられても、ちゃんと応対できる
- (いくらでも利点を出せそう)
博士課程に行って感じたデメリット
- 3年間、ほぼタダ働き
- (あんまり思いつかない)
博士課程に行くかどうか、迷っている人がいたら、私は背中を押してあげたいです。
社会に出てから博士号を取るのは超大変です。
1人分の仕事しつつ、1.5人分の仕事と同等な研究活動をしなきゃいけなくなります。
お金は奨学金のみならず、財団・学校の給付型資金もあるはずなので、活用を考えてみてください。
最初の一歩を踏み出せば、惰性で物事は結局どうにかなります。
これまでの努力によって得られた知識、経験が大きければ、その惰性は大きく、そう簡単に路線から外れないものです。
では、みんなで博士になろう!
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